iPhoneを激安で使いたい人にとって、今は狙い目の時期だ。新モデルiPhone 6sの発表後から、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)契約なら旧モデルのiPhone 6が「一括0円」と呼ばれる安い条件で契約しやすくなっている。場合によっては、iPhone 6sと比べて、2年間で5万円以上も安く利用可能だ。

 とはいえ、いくらiPhone 6が安くてもiPhone 6sとの性能の違いは気になるところだろう。そこで、この記事ではMNPでの「本体一括0円」契約の解説に加えて、iPhone 6とiPhone 6sの性能差やコストパフォーマンスについても比較していく。

一括0円のiPhone 6は、6sよりも約5万円安い!

 iPhone 6sの発売に合わせて、量販店や街中の携帯電話ショップの店頭では旧モデルiPhone 6MNP契約が「一括0円」や「5万4千円引き」といった特価セールの張り紙も多く見られるようになった。Twitterで「iPhone 6 MNP」と検索しても、各店舗のさまざまなセール情報を確認できる。

 とはいえ、「一括0円」がなぜお得なのかを理解していないと、お得ではない条件で「一括0円」を契約してしまう可能性がある。まずは、auへのMNP契約を例として、iPhone 6(16GB)「一括0円」と、6s(16GB)の価格と契約内容の違いを比較しつつ、「一括0円」がお得になる仕組みについてみていこう。

MNPで2年契約時のiPhone 6sと一括0円iPhone 6の支払額を比較
本体価格 毎月割 基本料金(2年) 2年の
合計金額
MNP契約
iPhone 6s(16GB) 一括84240円
(分割3510円×24回) 合計-58440円
(-2435円×24回) 合計171072円
(6696円×12回
+7560円×12回) 19万
6872円
MNP契約一括0円
iPhone 6(16GB) 0円 合計-25800円
(-1545円×24回) 合計171072円
(6696円×12回+
7560円×12回) 14万
5272円
契約料金プランは「スーパーカケホ(電話カケ放題プランS)+LTE NET+データ定額5(5GB)+auにかえる割 スーパー」で計算している
 両方の契約で大きく異なるのは、「本体価格」と「毎月割」の割引額だ。最新のiPhone 6sだと、本体価格8万4240円(分割3510円×24回)から、毎月割の合計−5万8440円(−2435円×24回)を引いた実質2万5800円(分割1075円×24回)を、基本料金とは別に支払う必要がある。

 一方、一括0円のiPhone 6は本体価格が0円なので、基本料金以外の支払いは必要ない。さらに、毎月割の合計−2万5800円(−1545円×24回)は基本料金の割引にあてられる。このため、2年利用する場合は毎月の支払い額が5151円〜6015円と安くなり、6sよりも合計で約5万円安くiPhoneを利用できるのだ。

 この仕組みはドコモやソフトバンクでも同じで、「毎月割」の部分を「月々サポート」や「月月割」に読みかえればいい。

 なお、この表ではiPhone 6 (16GB)を前提としているが、64GBや128GBモデル、iPhone 6 Plusの場合も同様に安く売られていることが多い。店頭の「一括0円」や「5万4000円引き」という表記は実質同じで、通常5万4000円のiPhone 6(16GB)なら一括0円、通常6万5千円のiPhone 6(64GB)だと一括1万1千円といった値付けになっていることが多い。実際の利用を考えると、保存容量に余裕のある64GBモデルがオススメだ。

 もう一つのメリットとして、2年以内に機種変更やMNPをしても残債を支払わずに済むことがある。実際には「一括0円」の契約だとドコモの「端末購入サポート」など1年間の解約金が必要な場合もあるが、それでも1年後には出ていると思われる次期iPhoneの買い替え目当てならさほど問題はないだろう。高額なiPhone 6sに買い替え、さらに来年買い替えるよりも金銭的な負担が少なくすむ。